イラストロジックを解いていて、いちばん困るのは「どこから塗ればいいか分からない」瞬間です。数字は並んでいるのに、確実に塗れるマスが1つも見つからない。実はこのとき、多くの人が見落としているのが「重なり」という考え方です。
英語では Overlap と呼ばれるこの手筋は、当てずっぽうを使わずに最初の1マスを決めるための、いちばん基本的で、いちばん強力な方法です。この記事では、図を使って順番に説明します。
まず、ヒントの数字が意味していること
本題に入る前に、ヒントの読み方を確認しておきます。行や列のはじに書かれた数字は、「その列に、連続して塗られたマスのかたまりが、この順番でこの長さだけある」という意味です。

大事なのは次の2点です。
- 数字の順番も情報です。「3, 2」と「2, 3」はまったく別のヒントになります。
- かたまりとかたまりのあいだには、必ず1マス以上の空きが入ります。くっついていたら1つのかたまりとして数えられてしまうからです。
この「あいだに空きが必要」というルールが、あとで効いてきます。
重なり(Overlap)の考え方
10マスの列に、ヒントが「7」だけある場合を考えてみます。7マスのかたまりが1つ、どこかに入るということです。位置はまだ分かりません。
そこで、いったんいちばん左に寄せた場合と、いちばん右に寄せた場合の2つを考えます。この2つは、そのかたまりが取りうる位置の両端です。

2つの図を重ねると、まん中の4マスはどちらの場合でも塗られていることが分かります。つまり、かたまりの正確な位置がまだ分からなくても、この4マスだけは確実に塗れるのです。これが重なり(Overlap)の考え方です。
計算にすると、とても簡単です。
確実に塗れるマス数 = かたまりの長さ × 2 − 列の長さ
(7 × 2 − 10 = 4マス)
この数がプラスになるとき、その分だけ真ん中が確定します。10マスに「7」なら4マス、10マスに「6」なら2マス、10マスに「8」なら6マス。かたまりが列の長さの半分より大きいとき、必ず重なりが生まれると覚えておくと便利です。
数字が複数あるときは、まとめて考える
ヒントが「4, 3」のように複数ある場合も、同じ方法が使えます。このときは、すべてのかたまりと、あいだに必要な空きを足した「最小の長さ」を出すのがコツです。
「4, 3」なら、4 + 1(空き)+ 3 = 8マス。これが、この列に必要な最小の幅です。10マスの列であれば、余りは 10 − 8 = 2マスしかありません。この「余り」の分だけ、全体が左右にずれる可能性があるということになります。
つまり、各かたまりのうち、余りの数より長い部分は必ず塗られるわけです。「4」のかたまりなら 4 − 2 = 2マス、「3」のかたまりなら 3 − 2 = 1マスが確定します。余りが小さい列ほど、ヒントは強く効きます。
解きはじめの順番
実際の盤面では、次の順に見ていくとスムーズです。
- ヒントが「0」の行・列を探す。全部が空白と決まるので、まとめて×印がつけられます。
- ヒントが列の長さと同じ行・列を探す。こちらは全部塗りで確定します。
- 大きい数字のある行・列から重なりを取る。数字が大きいほど確定するマスが増えます。
- 塗れたマスを手がかりに、交差する行と列を往復する。1マス決まると、たいてい別の行のヒントが効き始めます。
逆にいえば、「0」も「全部塗り」もない問題は、それだけで少し難しくなります。当サイトでも、やさしい問題ではあえてこの2つを多めに置き、難易度を上げるときには減らすようにしています。
×印を、面倒がらずにつける
最後にもうひとつ。「ここは絶対に塗られない」と分かったマスには、×印をつけてください。塗るマスだけを追いかけていると、同じ場所を何度も考え直すことになります。
×印は、かたまりの区切りを目に見える形にしてくれます。「ここから先には入れない」という壁ができることで、残りの空間が短くなり、重なりの計算がどんどん効くようになる。上級者ほど×印を先につけると言われるのは、このためです。
当サイトの問題では、盤面の「塗る/×」ボタンを切り替えて印をつけられます。遊び方と解き方ガイドではボタンの使い方も解説していますので、あわせてご覧ください。
考え方が分かったら、あとは実際に手を動かすのがいちばんです。イラストロジックの問題一覧から、5×5マスの入門シリーズで試してみてください。10×10マスの初級シリーズに進むころには、この「重なり」を無意識に使えるようになっているはずです。


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